ニオイを感じない・鈍く感じる
2012年10月15日 18:02
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はなについて
「においを感じない」「においを鈍く感じる」という症状がある患者さんは嗅覚障害の可能性が考えられます。その場合、まず障害の起こっている部位を特定することが必要です。
嗅覚障害を起こす部位は「鼻腔」「嗅細胞」「嗅球」「高次中枢」に分かれており、それによって考えられる病気が異なります。例えば、アレルギー性鼻炎で引き起こされる嗅覚障害は「鼻腔」が狭くなること、「嗅細胞」がトラブルを起こしていることなどが原因となります。また副鼻腔炎で嗅覚障害が引き起こされることもあります。
においを感じないということは皆さんもご経験があるかもしれませんが、例えると、風邪で鼻がつまるとにおいを感じないという状態と同じです。これは、においを感じる部分までにおい物質が届いていないからです。
当院ではにおいを感じないという症状の方の場合も下記のような問診をとって診療させていただいております。
嗅覚に異常を感じたのはいつからなのか?
その前に風邪をひいたりはしていなかったのか?
どれくらいの続いているのか?
他に鼻の不具合はないのか? (鼻水や鼻づまりの有無)
全くにおいを感じないのか?
ある特定のにおいは感じるのか? 識別できるのか?
(例:カレーやコーヒーのにおいだけ感じる。
においがあるのはわかるが何のにおいかわからない。など)
問診の後には診察を行い、必要に応じてアレルギー検査、副鼻腔レントゲン撮影などを行わせていただきます。
嗅覚障害は症状の経過も治療期間も長くなりがちな病気です。まずはあきらめず、根気よく治療を続けるてみることが大事です。少しでも嗅覚に異変を感じましたら耳鼻咽喉科での診療を受けてください。